「酸度」とは、塩基の1分子あるいは1化学式中に含まれる水酸基OHの個数のことを言います。例えば、NaOH、KOHは酸度1の塩基、Ca(OH)2、Ba(OH)2は酸度2の塩基、Al(OH)3は酸度3の塩基です。それぞれ一酸塩基、二酸塩基、三酸塩基と表現します。酸度2以上のものを一括して多酸塩基とも言います。酸性度を酸度ということもあります。
わかりやすく説明すると、例えば、みかん果汁は主に糖、酸、水から構成され、漬物調味液は主に糖、塩、酸、水から構成されています。
酸度は、みかん果汁や漬物調味液の中に「酸の成分」がどれくらいの比率で含まれているか、(%)で表わします。
一般的には、みかん果汁や漬物調味液100mlの中に「酸の成分」が何g含まれているか(%)を表わします。海外では1000ml(1L)の中に「酸の成分」が何g含まれているかを表わすことが多いです。
「酸度」は、果汁や調味液に「酸の成分」がどれくらいの比率で含まれているかを表わすので、直感的に分かりやすいです。
これに対して「pH」は「酸性・アルカリ性」の度合いを数値で表わしています。精製水は酸もアルカリも含まれていないので中和点の7です。果汁や調味液は酸が含まれているので酸性になります。
酸性の液において、「酸度値」と「pH値」は関係がないことはないですが、酸度値が大きく変化してもpH値は僅かしか変化しません。
一方、pH は水の性質を知るための一つの目安として使われます。英語読みはピーエイチ、ドイツ語読みはペーハーです。
化学的にいうと、pHは溶液中の水素イオン濃度〔H+〕の量を表しています。 溶液中に水素イオン(H+)が多いと酸性、少ないと塩基性(アルカリ性)です。したがって、水素イオンの濃度を測れば、酸性、中性、アルカリ性か、そしてそれらの度合いがわかります。
pHの値には、0~14までの目盛りがあり、7を中性、7より小さくなるほど酸性が強く、7より大きくなるほどアルカリ性が強くなります。食酢や果汁のように、灰を水に溶かした灰汁(あく)のように、苦い味のするものはアルカリ性です。中性は、水素イオン濃度が、10 x -7(0.0000001)モル/リットル、つまりpH7になります。